|第21回|保護者の疑問にヤナギサワ事務主査が答えます。が更新されました!(2022.09.08)

「隠れ教育費」とは?

当たりまえと思って払ってきた

学校の<モノ><コト>にかかる費用。

でも、それってほんとうに当たりまえ?

  現状は、変えられる!

「隠れ教育費」とは?

「リコーダーに名前を入れるからってお金多めに払ったなぁ」

「修学旅行、家族みんなで行った旅行より高かったなぁ」

「夏休み明けに持っていった雑巾、じつは買ったんだよなぁ」


 そんなひとつひとつの学校にかかる出費、覚えてるひともいるかもしれません。
 では、あなた自身が小学校4年生のとき、あるいは中学校3年生のとき、学校生活を送るためにいくらお金がかかったか、覚えていますか?

 子どもだったから覚えてないよ! ──そうですね。
 では、保護者のみなさんは、どうでしょうか?自分の子どもを学校に通わせるために、どれくらいのお金がかかりましたか?
 また、学校関係者のみなさんは?保護者からどれくらいのお金を集金しましたか?保護者がそれ以外にどれだけのお金を使って子どもを学校に通わせているか、知っていますか?

 この質問に答えられるひとに、わたしたちはあまり出会ったことがありません。

「なんだかたくさんお金を使っている気がするけど、いくら払っているか……よく分からない」

「保護者が経済的負担を負って、子どもを学校に通わせるのは当然でしょ?!」

 ──こんな声もよく聞こえてきます。

 これらのこと、【ひとりの子どもが学校に通うために必要とされる教育費、その総量を本人や保護者、さらには学校関係者でさえもよくわかっていない】【本当はそれが多額に上ることを知っているのに、意識的、あるいはしかたない、と思って見えなくなっている教育費】=広義の「隠れ教育費」です。

 そして、そのなかでも特に、多くのひとが負担していることに気づきにくい教育費があります。学校徴収金に含まれない、すなわち学校を経由しないで保護者が直接または間接的に必要なものを販売店から購入する費用があります。
 たとえば、制服などの指定品(指定の洋品店などで購入)、裁縫セットや習字セットなどの継続的に使う補助教材(メーカーのカタログなどから斡旋購入)、ノートや雑巾、工作や調理実習に使う材料などの消耗品(家庭にあるものか、購入して持参することが前提)などです。こうした、【学校徴収金として予算化されなく、単発的に必要が生じ、特に見えにくい教育費負担】=狭義の「隠れ教育費」です。

書籍|隠れ教育費

 「隠れ教育費」は読んで字の如く、非常に見えづらく奥深い問題であり、全てを書き記すにはこのページではとても足りません。
 書籍|隠れ教育費では、「実態」「歴史」「理念」「対策」を通して「隠れ教育費」についてより詳細に書き記しています。知識を深めるためにも、ぜひご一読して頂きますと幸いです。

出典元:太郎次郎社エディタス

◼️ 日本教育事務学会|研究奨励賞 受賞(2019年12月14日)

◼️ 自著紹介
◼️ 山﨑洋介さんの書評|しんぶん赤旗(2021年11月28日)

 少子化に悩む日本で、夫婦に理想の子ども数を持たない理由を尋ねた調査がある。(国立社会保障・人口問題研究所、2015年)ダントツに多い回答は「子育てや教育にお金がかかりすぎる」(56.8%)だった。若い層では8割前後に達する。
 「義務教育は無償」とする憲法を持つ日本では、公立義務教育諸学校の授業料、教科書代は徴収されない。しかし、小学校六年間で50万8600円、中学校3年間で42万2800円もの保護者負担が「当たり前」となっているのが実態だ。
 本書は、授業で使用する補助教材、消耗品などの「学校の〈モノ〉」や、修学旅行や部活動、学校給食といった「学校の〈コト〉」にかかる費用負担について、その実態を徹底的に検証する。学校事務職員として勤務し、保護者でもある著者の解説は、リアルで詳細。そして、豊富な経験にもとづく、どうすれば負担を減らせるか(対策)の提案は、とても説得的だ。
 また、そうした費用負担が、どのように始まり、定着してきたのか(歴史)、どのようにあるべきか(理念)について、共著者の教育行政学者が、子どもの権利の視点から検討を行い、解説する。制服や遠足の起源などは、驚きの連続だ。
 いま、経済的困窮のため、当たり前の学校生活を、当たり前にすることができない子どもの「相対的貧困」が広がっている。書名には、「払うのが当然」「かくあるべき」という私たちの意識が、そうした子どもや保護者の苦しみや悲しみを、隠れて見えないようにしているという意味も込められている。
 どんな子どもも排除されない学校教育にしよう。お金がかかるから子どもを生み育てられない社会は変えよう。私たちの努力や工夫で、教育費負担は減らせる。必要な教育費は、すべての子どもに、公金で保障する制度をつくろう。「受益者負担」の問い直しと、共同による解決を呼び掛ける好著である。

山﨑 洋介
ゆとりある教育を求め全国の教育条件を調べる会

*執筆者と新聞社に許可を頂いて掲載しております。

◼️ 内田 良(名古屋大学・准教授) さんからの推薦コメント

最大級におもしろい!

学校のさまざまな<モノ>と<コト>を,ぜんぶ「カネ」から照らし出す。学校の見え方がガラリと変わり,教員の働き方改革にもつながる,斬新でリアルな学校解説本!!

「例年どおり」といった言葉の裏で,どれほど多くの私費が動いていたことか。本書は,保護者の私費負担を,具体例満載で「見える化」してくれる。読み進めていくほどに,学校ではどうにも無駄に私費をかけていることが明らかになっていく。

一方で本書は,たんに「私費負担が大きすぎる」と告発しているわけではない。その主張の土台には、

※ 続きは出典元よりご確認ください。

出典元:太郎次郎社エディタス
出典元:太郎次郎社エディタス
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