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【第1回】こんなモノ あんなコトまで「隠れ教育費 」|『新婦人しんぶん』2020年10月15日号

第1回|え⁈ノート5冊で750円

※事前に許可を得て掲載しています。

〜以下、書き起こし〜


第1回 え⁈ノート5冊で750円  

 6年前、職を得て、息子とともに縁もゆかりもない千葉に越してきた。毎日慣れない仕事と家事育児に明け暮れた。新任の給与では不安も多く、節約にも苦心した。

 ある年度当初の保護者会。そこで担任から、すでに購入し、月末に保護者から集金する教材の説明があった。「ノート5冊で750円です。国語、算数、理科、社会、総合に使います」と説明を受け、びっくりした。地元のホームセンターにあるノートの最安値は一冊78円。税込みにしても一冊150円には届かない。終了後、慌てて家で息子のランドセルの中を見た。国語のシールを貼ると「国語ノート」、社会のシールを貼ると「社会ノート」になる汎用性の高い5色の綺麗なノートが出てきた。前年度のノートもまだ使い切れずにページがたくさん残っていた。

 私たち保護者は、どれだけ学校の公費予算が少ないか、また私費負担の教材をどのように選んでいるかを知らない。学校も、家計の厳しさに敏感であるとは言いがたい。学校から「これが必要です」と言われれば、多くの保護者は他の支出を我慢してでもその費用を確保しようとする。子どもが「みんなと違う……」とならないためだ。しかし「我慢してでも」捻出していることを隠そうとする人も多い。すると、学校側にはそんな保護者の苦悩は見えないままだ。

 そもそも保護者からしたら、無償であるはずの義務教育にいくらを投じているかは明らかになっていない可能性が高い。学校は保護者からの年間集金額や制服代を諳んじることはできるだろうか。これが、意識すれば見えるはずなのに見えていない、「隠れ教育費」だ。これが意識されて初めて「これって必要ですか?」の対話が始められる。昨年出版した『隠れ教育費』では、この実態を明らかにし、歴史と理念の側面から対話の素材を提供し、現実的な対策を提起している。本連載では、教材について読者とそんな対話をしてみたいと思う。

(福嶋 尚子)

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